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2008年10月

2008年10月29日 (水)

都市計画道路大和川線・4社混合強度確認試験練り

平成27年3月の供用開始をめざして,都市計画道路大和川線の工事が動き出しています。

工事は,近畿自動車道・阪神高速道路松原線(松原市三宅中)から大阪湾岸線(堺市堺区築港八幡町)までの,約9.9㎞の区間で行われます。

事業主体は,大阪府・堺市・阪神高速道路株式会社で,大阪南部地域で臨海部と内陸部とが連絡されることによって,渋滞も緩和され所要時間の短縮も期待されています。

本日行われた試験練りは,同一配合とはいえ,工場間の変動による強度の把握を目的として行われました。
ケーソン構築工で,1回の打設数量が2,400m3程度となる工区があるため,4工場が納入を担当することになります。
4社が代表工場である堺レミコンに各々の材料を持参し,練り混ぜたコンクリートを,通常通りに供試体を採取したあと,別に工場と他の工場が1層づつ詰める方法で採取しました。

配合確認試験は,4工場とも同様な結果となり,品質の均一性が確認され,施工管理の担当者からの指摘もなく終了しました。

Pa150037 

 

 

 

 

 

 4工場が協力して試験練り Pa150040 

 

 

 

 

 

 

 練りかえし風景

Pa150044  

 

 

 

 

 

 多数採取した供試体

2008年10月27日 (月)

JIS品質管理責任者の能力の確認について

財団法人日本規格協会 企画開発部JIS認証制度支援室の中に,JIS登録認証機関協議会があります。
協議会は,『登録認証機関相互の連携を密にし,JISマーク制度の信頼性,公平性,統一性の確保に努めるとともに,工業標準の普及,発展に貢献することを目的として設立された』ことが,その設立趣意書に書かれています。

この協議会から,「品質管理責任者養成のための講習会基準について(平成20年9月11日)」が発表されています。
品質管理責任者とは,旧JISマーク表示制度で義務づけられていた工業標準化品質管理推進責任者(IQC)と同様に新JISマーク制度において重要な役割を担う者です。

工業標準化品質管理推進責任者の(IQC)の資格を持った人が,新JISマーク制度における品質管理責任者と認められるのにはどのようにしなければならないのか?
フォローアップ講習会を受ける必要があるのか?ないのか?
このような疑問から,JIS登録認証機関協議会事務局の担当者におたづねしました。

掲載するのは「品質管理責任者養成のための講習会基準について」への質問と回答で,公表については担当者の方の承諾をいただいています。

1. この中で,「・・・,最終的な品質管理責任者の能力の確認については,各登録認証機関が
責任を持って行うものとする。」とは,どのように理解すればよいでしょうか?
「講習会基準」と「能力の確認については,各登録認証機関が責任を持って行うもの」との関係をお教えください。
たとえば,以下の疑問を解決できる内容です。
講習会基準には各登録認証機関の自由裁量を挟む余地が無く,その基準に則って取
得した者の最終的な能力の確認を,各登録認証機関が責任を持って行うものなのか
回答: 省令第2条第1項第5号ロ(2)にある「標準化と品質管理に関する知見を有すると
認められること。」の判定は,認証審査の一つとして登録認証機関の責任と権限で行います。(参考:   日本工業規格への適合性の認証に関する省令
これが原則です。
ただし,その詳細判断基準は省令には定められていませんので,各登録認証機関が自ら設定することになり,この場合,各認証機関によって判断基準が大きく異なるとJIS認証申請者等に困惑を招くおそれがあります。
特に講習会については,どの研修機関の講習会を認めるかということについては受講者が迷わないようにするため,協議会として標準を設置したわけです。
各認証機関はこの基準を満たしている講習会を修了している者は,面倒な審査(面接や試験など)をせずに修了証を確認するだけで知見を有する者として認めるということです。
講習会基準は開催者基準であり講習会を受ける必要はなく,品質管理責任者の能力
の確認は,各登録認証機関の判断によるものなのか
回答: 一方,講習会を受講,修了しなければならないという一般ルールはありません
ので,他の方法で知見を有することが証明又は確認することができればそれでもよいことになり,知見の確認方法は各登録認証機関の責任と方法によることになります。
その他
回答: 講習会基準については,この基準を満たしている講習会の修了者は修了証の
確認だけで知見がある者と認めるための登録認証機関協議会の約束事ですから,強制ではありませんが,協議会の会員はこれを守ることになります。
この場合,いろいろな講習会を修了してこれらを合計した講習科目及び講習時間が基準を満たしている場合(あわせ技)も認められます。
2. 鉱工業品等の区分Aには,現在17の審査機関が登録されているとのことですが,各審査
機関での品質管理責任者の能力の確認についてはどのような状況なのでしょうか?
各登録認証機関に問い合わせる必要があるのかと思いましたが,設立趣意書に「登録認証機関相互の連携を密にし,JISマーク制度の信頼性,公平性,統一性の確保に努める」とありましたので,おたずねします。
回答: 上記(1.についての回答)のとおり,最終的には認証機関の責任と判断です
ので,実際又は詳細の確認方法についての状況は把握しておりません。
各登録認証機関にお訊ねください。
少なくともJSA(日本規格協会)の講習会については認められていると思います。
3. 「品質管理責任者養成のための講習会基準について」(平成20年9月11日版)を拝見してい
ますが,制定版(平成18年3月14日)と第1回改正版(平成18年4月7日)では,どの箇所を改訂されたかお教えください。
回答: 以下のとおりです。
2.1(6)について
【変更前】 「新JIS マーク表示制度への移行期間終了(2008年9月30日)まで
の期限付き実施とする。」
【変更後】 2009年9月30日までの期限付き実施とする。」
【理   由】 新制度への申請手続きが完了していない企業があり,また品質管
理責任者の複数養成を希望している場合もあるため,2008年10月以降も引き続き受講できるようにした。
その他
【変更前】 科目名 「JIS Q 17025・測定の不確かさ」
    「工業標準化法の改正・試験所認定制度変更のポイント,
測定の不確かさ,自己適合宣言等」
【変更後】 科目名 「JISマーク表示認証における製品試験とJIS Q 17025」
    「JIS Q 17025要求事項,不確かさ,
測定のトレーサビリティ,試験所認定制度」
【理   由】 従来の科目名は「JISマーク表示認証における製品試験とJIS Q 
17025」に関する「測定の不確かさ」のみが強調された名称となっているため,専門分野又は科目範囲を代表する名称に改めた。
また,範囲についても旧制度の移行期間が終了した時点からは,旧法の失効に伴い改正内容に関するウェイトを下げ,製品試験に係るJIS Q 17025の概要及び試験所認定制度に関する内容に重点を置くことが望ましいため改訂した。
                                                                  以上

2008年10月26日 (日)

『 岐路 』

ボンド,ベトン・ボンド。
暑かったあの日はどこへ行ったのか,街を歩く人々に半袖の方は珍しくなってきています。
季節の変化は予想以上に早いですね。

また,私たちのエリアでは,10月は全国生コンクリート統一監査の時期であり,過ごしやすい季節の割に,毎年忙しい時期になります。
この監査は,同業社の組合で監査員を選出し,全国生コンクリート工業組合で定められた監査基準に基づいて実施します。

監査基準は,毎年,時代に応じて多少内容が変化しますが,現在の監査基準のアウトラインは,平成10年に決定・採用されました。

Coffee_cup ここで,昔話をします。

平成10年当時は,生コン業界はISOの取得が課題にされていました。
現在のISOの価値は定かではありませんが,当時は,外資系からの融資に有利になるとか,例えばゼネコンの場合,入札条件が有利になる等のメリットがあったように記憶しています。

当時,標準化に携わる人々の間では,いずれJISはISOに飲み込まれると判断していました。
しかし,ISOの取得は,取得費や維持費が高いとか,日常業務の作業内容を含み,すべて文書化しなければならない等から,生コン会社で取得するのは困難であろうとも言われていました。
そこで,統一監査基準にISOの要求事項を取入れ,産官学が協同して適合の有無を判断し,統一監査合格工場は,ISO取得企業と同等の能力があるとするISO取得の代替策としました。

一方,生コンJIS工場は,JIS維持の確認のため,指定された機関による公示検査(定期の検査,現認証維持審査)と通商産業局(現在の経済産業局)の立入検査(不定期の検査,現臨時認証審査)を受ける義務がありました。
生コン工業組合が,統一監査を始めたのは,これらの検査を受ける際に備えて,身内同士で検査慣れすることを目標としていたと聞いています。

Job1 JIS維持のための処置として発生した監査は,ISO取得対応策に変容し,10年の時が経ちました。

時折,監査員の方々から“なげき”を聞くことがありますし,監査員の中には基準によらず自社の考えを押し付ける方もいると訴える生コン会社もあると伺います。

現在の統一監査規準は,カタチ創りの役割を果たしたと思われます。
特に,コンクリート技士やコンクリート主任技士といった資格者の数が増加に貢献したと思います。
少なくとも,生コン各社のフレームが出来上がったのではないでしょうか?

しかし,統一監査合格は,例えば,餡まんの生地にすぎないのではないでしょうか?
中身のコシ餡は本当に入っているのでしょうか?
入っていないならば,餡を生地に注入しなければなりません。
えっ!,餡が入っているって! それなら何故,店で売らないの?

ある人が嘆きます。
『 我々は,公示検査・立入検査,統一監査,さらにISOを取得しても,ちっとも信用してもらわれへん 』

今,私たちは大きな岐路に立たされています。
同業社だけに通用する合格証は時代遅れです。
その合格証が,施工者や施主から評価されるシステムを構築しなければなりません。

                    HiRACは,若い力で未来を切り拓きます。
                                by ベトン・ボンド

2008年10月19日 (日)

『 判断力 』

ボンド,ベトン・ボンド。
さて,秋は夜が長く,読書の季節ともいわれています。
そこで,とあることから,書籍を読みました。
今回は,その本の受け売りの時間です。

スペンサー・ジョンソン著作の 『 1分間 意思決定 』 という書籍です。
この著作は,決断力がつく6つの秘訣が,物語を通じて紹介されています。

その秘訣は,以下のとおりです。
Yes,Noの意思決定(的確な判断)するためには,次の項目による確認が必要とのことでした。

  №                                    項   目                                      備   考
  ①    本当に必要なことに応えているか    頭を働かせるための実質的な問い
  ②    選択肢が分かっているか
  ③    考えに抜いたのか
  ④    自分に正直になっているか    心に尋ねるための内面的な問い
  ⑤    直観を認めているか
  ⑥    自分の価値を信じているかどうか

私たちは,プライベートから仕事にわたって,事の重要性に関わらず何かしらの意思決定をしながら生活しています。
一般にその決定は,“失策” がつきモノで,結果,“後悔” する方が多いのではないでしょうか。

私,ボンドも後悔の連続です。昼食時には,選んだメニューに後悔する事すらあります。
そんな事もあり,この書籍に結びつきました。

Cyuui1   著者は,述べています。

・ ヒトの判断は事象に対して必要な事に応えていないケースが多く,むしろ望む事を選択する。
・ 選択肢は,多数ある事に気付くヒトが少ない。
・ 成り行きを観ることなく,判断するヒトが多い。
・ ヒトは自分自身についてさえ,真実を見つめようとしないことがある(幻想を信じる)。
・ ヒトは,そのときの気持ちにより結果を予想することができる。
・ ヒトは,自身の価値を無意識のうちに否定する事がある。

Pan1 みなさん,今日は朝食をとりましたか?   また,何を食べたのでしょうか?

我が家の朝食はパンでした。
甘いものを好むボンドは,パンにジャムをたっぷりつけていただきました。
必要な判断をしたのでしょうか?
ここで,本の話に戻ります。
生物にとって,生きるために食事は不可欠です。
従って,栄養学上,朝食のパンは必要です。
しかし,ジャムは望む事象になります。

ヒトは自分自身以外で起こった問題については,冷静に考察できます。
しつこいかもわかりませんが,過去にブログで取り上げた事象等について,みなさん考えてみてください。

まず,あのM社です。
M社が選択した,溶融スラグ骨材の無断使用は,本当に必要なことだったのでしょうか?

次に,祖父達が築き上げた大日本帝国です。
事態を打開するためには,アメリカと戦争するしか選択はなかったのでしょうか?

さてA社です。
A社で発生した強度問題は,本当に解決したのでしょうか?

ある団体です。
その団体が,毎年傘下に発行する合格証は,団体以外での評価を得ているのでしょうか?

春先の配合見直しの提案です。
これは,コンプライアンス問題として提起されましたが,本心だったのでしょうか?

友人へ
貴方は,部門間を調整する能力を存分に備えていて,問題を別の観点から解決できるのではないでしょうか?

『 1分間 意思決定 』 は17年前に発刊された書籍ですが,心に刺さる作品でした。

Tsuki1         

 みなさん,秋は夜長です。ぜひ一緒に考えましょう。
                     by ベトン・ボンド

2008年10月17日 (金)

コンクリートの国際標準化(ISO/TC71)について

コンクリート製造業界でも,ISO9000(1987年制定)やISO14000(1996年制定)を認証取得している工場が珍しくはなくなっています。
ご存じのように,ISO規格は,スイスのジュネーブに本部があり,1947年に設立された国際標準化機構(157カ国参加 2008.1)が発行しました。
しかし,景気の低迷や運用に力を削がれるとの誤解から,認証を取得する動きは,ひと休みの様子です。
また,国際標準として作成された規格だから受け入れにくいとの意見もありますが,どうも私たち日本人は,ルールを適切な対応とか臨機応変とか,さらには緊急避難という言葉で,簡単に変えてしまうように感じます。

大阪兵庫生コンクリート工業組合で10月から開始された,全国統一品質管理監査の業界基準でさえ,運用の段階では曖昧模糊とされており,最終的には基準が間違っているかのごとく処理されていきます。
国家規格も団体(業界)基準も,守れないのは運用する側の問題で,社内規格を守れるはずもありません。
能力がなければ背伸びをしないことです。
業界を鎖国することは,信頼を失墜させる種を植え続けることになり,自己満足のツケはいずれ社会に払う時がやってきます。

さて,コンクリートの国際標準化は,製造現場を置いてきぼりにし,着々と進んでいるようです。
コンクリートに関連する委員会の活動は,表.〔 国内委員会と活動状況 〕 にあります。
私たちが加盟している団体が,社会に認知される物差しをもっているのかどうかを,今こそ広い視野から,注意深く検証しておく必要があります。

表. 国内委員会と活動状況
                     国内の委員会名称        専門委員会/分科委員会/ワーキンググループ
 社団法人日本コンクリート工学協会 ・ISO / TC71 及び同 / SC1, SC2, SC3, SC4, SC6, SC7, SC8
 ISO/TC71 対応国内委員会     ISO / TC71 : コンクリート、鉄筋コンクリート
                                         及びプレストレストコンクリート
          SC1 : コンクリートの試験方法
          SC2 : コンクリート構造物の設計通則    (廃止)
          SC3 : コンクリートの製造及び管理
          SC4 : コンクリート構造物の性能基準
          SC5 : コンクリート構造物の簡易設計基準
          SC6 : コンクリート構造物の新補強材料
          SC7 : コンクリート構造物の維持管理及び補修
          SC8 : コンクリート及びコンクリート構造物の
  コンクリート及びコンクリート構造物の環境マネジメント
 社団法人セメント協会 ・ISO / TC74 : セメント及び石灰
 ISO/TC74 国内審議委員会
 社団法人土木学会 ISO / TC98 / SC3 / WG10
 ISO/TC98/SC3/WG10 対応小委員会     ISO / TC98 : 構造物の設計の基本
          SC3 : 荷重、外力とその他の作用
              WG10 : 地盤基礎構造物への地震作用
 社団法人地盤工学会 ・ISO / TC182 : 地盤工学
 ISO国内委員会 ・ISO / TC190 及び同 / SC3, SC7
      ISO / TC190 : 地盤環境
          SC3 : 化学的方法と土の特性
          SC7 : 土及び現地評価
  ・ISO / TC221 : ジオシンセティック

NP : 新作業項目 New Work Item Proposal
WD : 新作業原案 Working Draft
CD : 委員会原案 Committee Draft
DIS : 国際規格原案 Draft International Standard
FDIS : 最終国際規格案 Final Draft International Standard
IS : 国際規格原案 International Standard
     
WG : 作業部会 Working Group
SC : 分科委員会 Sub-committees 
TC : 専門委員会 Technical Committee 

日本工業標準調査会:国際標準化について

2008年10月15日 (水)

リスクアセスメントをやってみよう

Riskassessmenta   生産工程の多様化・複雑化が進展するとともに、
   新たな機械設備・化学物質が導入されるなど、
   労働災害の原因が多様化し、その把握が困難
   となっています。

   この指針は、労働安全衛生法第28条の2に基
   づいて、各事業場においてこれらの措置が適切
   に実施されるよう、その基本的考え方及び実施
   事項が、厚生労働省・都道府県労働局・労働基
   準監督署において、定められたものです。

  1. What    2. Who  3. When  4. Which
  5. Information  6. Identification
  7. Estimation  8.Reduction  9. Record

   危険性又は有害性の調査等に関する指針

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2008年10月13日 (月)

『 淘汰 』

ボンド,ベトン・ボンド。
2週間ほど前のお話です。
とある用事で近畿経済産業局を訪れた際に話題となった事項です。
 
ある審査官が,口を開きます。
『 今,全国の生コン工場数がどれくらいか知っていますか?  』
「 さあ?,想像が付きませんが……。集約の話しはよく伺いますね……。」
 
E1   『 私たちも,最近までは5,000工場数くらいと思っていましたよ。 
      でも,今では, 4,000工場を割っているようです。』 

    「 えっ!…… 」
E2

 

 

早速,資料を調べてみると,9月25日発行のコンクリート工業新聞には,該当する記事が掲載されています。
コンクリート工業新聞記事
生コンクリート製造業の概要(ZENNAMA)

1988年には,生コンは 5,404工場存在しましたが,今年6月末で 3,975工場とのことです。
きつい言葉かもしれませんが,私たちの業界は,この20年間は淘汰の時代であり,なおその状態が継続しています。

サブプライムローン問題から,アメリカから経済が失速し,世界は不況に突入するといわれています。
その最中,麻生首相が誕生し,新内閣が発足しました。
この政権下では,地方の活性化を図るために,公共事業を発注するとの情報もあります。
BIGLOBEニュース

コンクリート工事が発注される可能性があり,喜ばしいことかもしれませんが,結局,地方のゼネコンを一時的に潤すだけに終わる気がしてなりません。
恐らく,企業規模を問わず,ゼネコンが低価格入札で工事落札を争うような気がするからです。

Tv1お昼のテレビニュースは,不況の影響を中小企業が一番受け,黒字経営している企業も,銀行の貸し渋りから,資金繰りが滞り,倒産する可能性を示唆していました。

日本は,工業大国といわれてきました。
これを支えてきたのは,大手の工業メーカーではなく,むしろ,中小企業で黙々と働く,職人の腕ではないでしょうか。

愚痴になりますが,本当に伝承しなければならない技術は,今では年老いたと言われる,職人さんの技であり,小難しい学問や理論ではないように思います。
いずれ,屁理屈をこねるのは上手だが,製品はイマイチの企業が増えるのではないかと心配です。

資金繰り等の問題は,経営者に委ねるとして,現場を預かる私たちは,技を磨き,伝承するための努力をして,生き残れる素地を創る必要があるのではないでしょうか。

Tukimi1

 

 

               我々HiRACは,時代に依らず不滅です。
                           by ベトン・ボンド

2008年10月 7日 (火)

千代田のプラント設備の解体が終了しました。

8月25日から始まった,千代田の製造設備の解体が昨日終了しました。

重機が搬出され,小鳥が目覚めるさえずりだけが聞こえてきます。

見慣れた金剛山系の山脈が,朝焼けで赤く染まっています。

C2008100700  

 

 

 

 

 

 日の出前

 

プラントはすっかり解体され,整地されています。

C2008100707  

 

 

 

 

 

 プラントが撤去されています。

C2008100708  

 

 

 

 

 

 洗車設備跡

 

千代田の近くの公園に,彼岸のころになると,赤,白,黄色の曼珠沙華(彼岸花)が咲きます。植えられたのか,生えてきたのかハッキリわかりませんが,季節のしるしとして,今まではなにげなく目に映っていました。

C2008100704

 

 

 

 

 

 

 色とりどりのヒガンバナ

 

活動範囲がかわるこれからは,見る機会が少なくなりそうです。

2008年10月 5日 (日)

『 生存 』

ボンド,ベトン・ボンド。Bb200810051
先週は,体調を崩したこともあり,お休みしました。
季節の変わり目のせいか,朝晩が冷え込むようになってきましたから,皆さん御身体には十分気をつけて下さい。

さて,コンクリート業界に目を向けてみると,建設投資が縮小しているために,一般的にはコンクリート需要は落ち込んでいます。
都市部では,ビルの立替工事が継続しているため一部では,コンクリート需要は昨年度と比較して確保できているようです。
Bb200810052 一方,地方部に目をむけると,公共工事の縮小が継続していて,需要の減少が年々加速しています。

一方,ゼネコン業界では,受注競争が激化している様子です。
公共工事等の入札には,ルールがあります。
施工品質を確保するために,落札価格は,最低価格が設定されています。(正確に記憶していませんが,予定価格の70%程度)

しかし,最低価格を下回る価格を提示して,工事を落札することも可能です。
この場合,その低価格入札で,施工品質が十分確保できることについて等の根拠を示す必要があります。
特に,地方では公共工事の縮小の影響から発注工事が激減していますから,今では,最低価格付近だからといって落札できるとは限りません。

大阪府電子入札心得

大阪府建設工事条件付一般競争入札実施要綱

つまり,低価格入札が主流になっているのです。
なかには,その落札価格では,赤字となることが分かっていながら,あえて入札する業者もあるようです。
入札資格は,入札実績も重要視されるため,長期間にわたり実績がない場合,入札資格そのものを失うことがあると伺っています。

また,通常の工事でも,施工者が技術提案して入札する工事が増加しています。
この入札は,規模の大きいゼネコンでは,技術提案力が豊富のため対応できるでしょうが,問題は小規模ゼネコンの場合です。

技術提案は,コンクリートの耐久性向上に主眼が置かれます。
特に地方では,小規模ゼネコンが生コン工場に,提案を求めてきます。

土木・建築を問わずコンクリートは, “ ひびわれ ” が注目されています。
コンクリートの劣化は,ひびわれの発生から生じるとも言われているからです。

このため,小規模ゼネコンが技術提案入札をできるように,ひびわれの発生を防ぐための施策を提案できるように準備しておく必要があります。
ゼネコンの規模に依らず,コンクリート施工技術を提案できるように,普段から技術というなの刀を研ぎ澄ましておく努力が必要です。

全国の(JIS認証取得の)生コン会社数は,かつて 5,000 にも上るといわれていましたが,現在は, 4,000 を割ったといわれています。
コンクリート工事は縮小傾向にあるものの, “ ゼロ ” になる事はありません。
しかし,淘汰される時代に差し掛かっています。

Bb200810053
        生き残りをかけて,技術力に磨き続けましょう。
 
 
                    秋の空は,気が変わりやすく思います。
                                by ベトン・ボンド

2008年10月 3日 (金)

堺労働基準監督署長通達 『 労働災害防止の徹底について 』

Photo   骨材貯蔵槽等内部への立ち入りによる労働災害防止の徹底について
                                     堺労働基準監督署長 
 日頃より労働安全衛生行政について、深いご理解とご協力を賜り厚く感謝申し上げます。
 さて、当該管内事業場において、本年8月コンクリート骨材貯蔵槽内に清掃作業のため立ち入り、内壁に付着した砂の掻き落としを行っている際に砂が崩壊し、生き埋めとなり死亡する災害が発生しました。
 時同じく、これに続いて9月にも同業の他事業場で清掃作業のため骨材貯蔵槽に立ち入り、砂の掻き落とし中に砂が崩壊し、胸部まで埋まったものの共同作業者がいち早く胸部の砂を掻き落とし救出作業を行うことができたため、一命を取り留めたというあわや死亡に至る同種の災害が発生しております。
 災害の端緒となった骨材貯蔵槽の清掃作業は、セメントプラント等の設備を有する事業場では同様に行われている作業であり、今後においても同種災害の発生が懸念されるところであります。
 これらの災害を防止するためには、事業場において危険性又は有害性等を調査(リスクアセスメント)し、危険要因の除去又は低減措置等の具体的な災害防止対策を講じた上で作業にあたることが重要であると考えます。
 つきましては、この機会に事業場内の施設、機械設備、危険・有害作業の総点検を行い自主的な安全管理活動をお願いいたします。      〔平成20年10月2日   堺基署発第328号〕
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