『 生存 』
ボンド,ベトン・ボンド。
先週は,体調を崩したこともあり,お休みしました。
季節の変わり目のせいか,朝晩が冷え込むようになってきましたから,皆さん御身体には十分気をつけて下さい。
さて,コンクリート業界に目を向けてみると,建設投資が縮小しているために,一般的にはコンクリート需要は落ち込んでいます。
都市部では,ビルの立替工事が継続しているため一部では,コンクリート需要は昨年度と比較して確保できているようです。
一方,地方部に目をむけると,公共工事の縮小が継続していて,需要の減少が年々加速しています。
一方,ゼネコン業界では,受注競争が激化している様子です。
公共工事等の入札には,ルールがあります。
施工品質を確保するために,落札価格は,最低価格が設定されています。(正確に記憶していませんが,予定価格の70%程度)
しかし,最低価格を下回る価格を提示して,工事を落札することも可能です。
この場合,その低価格入札で,施工品質が十分確保できることについて等の根拠を示す必要があります。
特に,地方では公共工事の縮小の影響から発注工事が激減していますから,今では,最低価格付近だからといって落札できるとは限りません。
つまり,低価格入札が主流になっているのです。
なかには,その落札価格では,赤字となることが分かっていながら,あえて入札する業者もあるようです。
入札資格は,入札実績も重要視されるため,長期間にわたり実績がない場合,入札資格そのものを失うことがあると伺っています。
また,通常の工事でも,施工者が技術提案して入札する工事が増加しています。
この入札は,規模の大きいゼネコンでは,技術提案力が豊富のため対応できるでしょうが,問題は小規模ゼネコンの場合です。
技術提案は,コンクリートの耐久性向上に主眼が置かれます。
特に地方では,小規模ゼネコンが生コン工場に,提案を求めてきます。
土木・建築を問わずコンクリートは, “ ひびわれ ” が注目されています。
コンクリートの劣化は,ひびわれの発生から生じるとも言われているからです。
このため,小規模ゼネコンが技術提案入札をできるように,ひびわれの発生を防ぐための施策を提案できるように準備しておく必要があります。
ゼネコンの規模に依らず,コンクリート施工技術を提案できるように,普段から技術というなの刀を研ぎ澄ましておく努力が必要です。
全国の(JIS認証取得の)生コン会社数は,かつて 5,000 にも上るといわれていましたが,現在は, 4,000 を割ったといわれています。
コンクリート工事は縮小傾向にあるものの, “ ゼロ ” になる事はありません。
しかし,淘汰される時代に差し掛かっています。