『 天佑 』
ボンド,ベトン・ボンド。
“ 天は自ら助ける者を佑ける ” といいますが,今回はあのB社の続編です。
最近,話がずいぶん固いなと,自分でも感じていますので,少し “オタッキー” なボンドをお届けします。
皆さん,ウルトラマンは御存知ですか?
そうそう,子供の頃にテレビで観た,あのヒーローです。
(ちなみに,ボンドは再放送でしか観た事がありません!)
ウルトラマン 第37話 『小さな英雄』 を観たことがありますか?
こんなストーリーです。
ある日,銀座のデパートにピグモンが現れ,何事かを伝えようとしていた。 | |||
科学特捜隊イデ隊員は,怪獣語翻訳機の製作にかかったが,いつになく遅い仕事振り。 | |||
イデは自分の仕事に悩んでいた。 | |||
「ウルトラマンさえいれば,我々科特隊はいらないのでは?」 | |||
そう問いかけるイデにハヤタは複雑な思いだった。 | |||
ようやく完成した翻訳機により, | |||
ピグモンは 「 あと五時間で,曾長怪獣ジェロニモンが超能力で怪獣を60匹再生しようとしている。そうなる前に倒せ 」 と言っていることが解った。 | |||
科特隊はピグモンと怪獣の集結地,大岩山へ向かうと,既にテレスドンとドラコがいた。 | |||
2班に分かれて攻撃を開始する科特隊。 | |||
ムラマツ隊長はスーパーガンでテレスドンを倒したが,イデはウルトラマンをあてにして全く戦おうとしない。 | |||
襲って来るドラコを前におびえて,わめき散らすイデ。 | |||
「ウルトラマン何時現れる。やられてしまうぞ!早く現れろ。」 | |||
このために,ハヤタはウルトラマンに変身するのをためらう。 | |||
その時,ピグモンがイデを救うために囮となるが,一撃でドラコにやられてしまう。 | |||
呆然とそれを見ていたイデは,自分の考えの誤りに気付き,新兵器スパーク8でドラコを倒した。 | |||
ハヤタもウルトラマンとなり,ジェロニモンと戦う。 | |||
最後は,ジェロニモンをかかえ上げる。 | |||
再び炸裂したイデのスパーク8がジェロニモンにとどめをさした。 | |||
イデは完全に立ち直り,依頼心を捨て,人類の平和のためにがんばると皆に誓うのだった。 | |||
しかし,その陰に小さな英雄ピグモンの犠牲があった。 | |||
科特隊はピグモンに科特隊特別隊員の称号を与え,黙祷をささげるのだった。 | |||
さて,B社です。
その日は,低熱セメントを使った水中コンの配合を決定する試験練りでした。
エアメーター法により単位水量を管理するために,試験練りでもこの方法による測定が実施されます。
B社の試験責任者(以下M氏)は,混和剤販売店に試験練りの応援を要請していました。
当日の朝,たくさんのファイルを抱えておろおろするM氏に業を煮やし,混和剤販売店担当者が細骨材(川砂,砕砂)の表乾状態調整作業を開始します。
混和剤販売店担当者は,M氏の行動を嘆きます。
・ B社には,コンクリート標準示方書〔施工編2008年度版〕が見当たらない。
・ 砕砂は問題ないが,川砂は手触りや表乾コーン試験では,ほぼ表乾状態なのに表面水率を
測定すると2%程度となる。 (表乾密度の社内基準値が不適切か?)
・ 予備練りでは,材料計量時からM氏が行方不明になる。
・ M氏は,スランプ試験時になるとどこからか姿をみせ,試験を済ますと再び行方不明に。
・ 予備練り結果では単位水量が基準値を外れたが,M氏は無関心の様子
・ 前回の立会い試験の記録が,行方不明。
・ 単位水量が管理基準値を外れた要因を考察しない。
・ 単使用したエアメータのキャリブレーションを実施すると,目盛りの校正が不適切。
(使用エアメータを変更した)
・ 試験練り立会者に,試験練り計画書の説明をしない。
(逆に立会者から,練混ぜ量記載ミスを指摘される)
・ 本試験時にも,スランプ試験を行うのみ。
(材料計量,供試体作製,器具洗いは実施しない)
本コンクリート工事は,B社の物件にもかかわらず,M氏の行動はまるで,鉢の中で与えられるエサを待つ金魚のようです。
イデ隊員は自らの愚かさに気付きましたが,M氏はどのように感じているのでしょうか?
本工事の出荷の際,ウルトラマン(混和剤販売店担当者)は駆けつけてくれるのでしょうか?
出荷することにより,大きなクレームが発生しないか祈るばかりです。
本当は,ウルトラセブンが好きです。
by ベトン・ボンド