はずかしい!!! あたまが混乱しました。
何気ない会話に,骨材試験の話が出てきました。
骨材の品質試験のなかに,『石炭・亜炭などで密度1.95g/㎝3液体に浮くもの』を測定する試験方法があります。
これに使用する薬品を,『細骨材の有機不純物』を測定するときに使用するものと混同し,口走っていました。
これらの試験の必要性は,分野別認証指針〔(レディーミクストコンクリート)JIS Q 1011:2005〕付属書1付表1に示されています。
しかし,試験器具や試験頻度あるいは使用した薬品の処理などを考慮し,ほとんどの工場が外部試験機関に依頼していると思います。
外部試験機関に依頼してしまい,なじみが薄くなってしまった試験方法を記載しておきます。
わたしのように,あわてて口走しらないように改めて確認しておいてください。
さて,昨年の7月,日本コンクリート工学協会開催の「骨材の品質とその有効利用に関する講習会」で,「骨材の品質と有効利用に関する研究委員会」(委員長:國府勝郎首都大学東京名誉教授)が,骨材の品質規格を見直す提案をおこないました。
2005年から行われた骨材業者や生コン業者からのアンケートを考慮し,取りまとめられたものです。
アンケートの結果の抜粋
1.石炭・亜炭などで密度1.95g/㎝3液体に浮くものの試験は,現状に即さないので不要
2.絶乾密度2.5g/㎝3以上,吸水率(粗骨材)3.0%以下(細骨材)3.5%以下 →
絶乾密度2.4g/㎝3以上,吸水率4.0%以下
3.微粉分量は石灰石の使用を考慮して,2倍程度に緩和
試験方法の概要
(番号は,分野別認証指針〔(レディーミクストコンクリート)JIS Q 1011:2005〕付属書1付表1 品質項目に記載されているもの)
⑪ | すり減り減量 | ||
試験規格番号 | JIS A 1121 :2007 | ||
試験規格名称 | ロサンゼルス試験機による粗骨材のすりへり試験方法 | ||
試験用装置及び器具 | ロサンゼルス試験機 | ||
球 | (JIS B 1501) | ||
はかり | ひょう量10㎏以上,目量1g以下 | ||
乾燥機 | 105±5℃に保持できるもの | ||
ふるい | (JIS Z 8801-1) | ||
⑬ | 安定性 | ||
試験規格番号 | JIS A 1122 :2005 | ||
試験規格名称 | 硫酸ナトリウムによる骨材の安定性試験方法 | ||
試験用器具 | ふるい | (JIS Z 8801-1) | |
金網かご | |||
容器 | |||
はかり | 細骨材 目量0.1g以下 | ||
粗骨材 目量 1g以下 | |||
乾燥機 | 105±5℃に保持できるもの | ||
試験用溶液 | 硫化ナトリウム | (JIS K 8986)(JIS K 8987) | |
塩化バリウム | (JIS K 8155) | ||
⑬ | 有機不純物 | ||
試験規格番号 | JIS A 1105 :2007 | ||
試験規格名称 | 細骨材の有機不純物試験方法 | ||
試験用器具 | はかり(細骨材計量) | ひょう量 2㎏以上,目量0.1g以下 | |
はかり(タンニン酸) | ひょう量10g以上,目量0.01g以下 | ||
ガラス容器 | メスシリンダ500mL(無色透明有栓) | ||
試験用薬品 | タンニン酸 | ||
試験用試薬 | 水酸化ナトリウム | (JIS K 8576) | |
エタノール(99.5) | (JIS K 8101) | ||
色見本 | みかん色(6YR6.5/13) | 色見本を使用する場合(JIS Z 8102) | |
⑰ | 石炭・亜鉛などで密度1.95g/㎝3の液体に浮くもの | ||
試験規格番号 | JIS A 1141 :2007 | ||
試験規格名称 | 骨材に含まれる密度1.95g/cm3の液体に浮く粒子の試験方法 | ||
試験用器具 | |||
細骨材 | はかり | ひょう量 1㎏以上,目量0.1g以下 | |
ふるい | (JIS Z 8801-1) | ||
容器及び金網かご | 容器は侵されない,あふれないもの | ||
こし網 | (JIS Z 8801-1) | ||
ガラスビーカー | 容量1,000mLのもの | ||
粗骨材 | はかり | ひょう量 5㎏以上,目量0.5g以下 | |
ふるい | (JIS Z 8801-1) | ||
容器及び金網かご | 容器は侵されない,あふれないもの | ||
こし網 | (JIS Z 8801-1) | ||
乾燥機 | 105±5℃に保持できるもの | ||
試験用溶液 | 塩化亜鉛溶液 | (JIS K 8111) | |