2008年11月20日 (木)

はずかしい!!! あたまが混乱しました。

何気ない会話に,骨材試験の話が出てきました。

骨材の品質試験のなかに,『石炭・亜炭などで密度1.95g/㎝3液体に浮くもの』を測定する試験方法があります。
これに使用する薬品を,『細骨材の有機不純物』を測定するときに使用するものと混同し,口走っていました。

これらの試験の必要性は,分野別認証指針〔(レディーミクストコンクリート)JIS Q 1011:2005〕付属書1付表1に示されています。
しかし,試験器具や試験頻度あるいは使用した薬品の処理などを考慮し,ほとんどの工場が外部試験機関に依頼していると思います。
外部試験機関に依頼してしまい,なじみが薄くなってしまった試験方法を記載しておきます。
わたしのように,あわてて口走しらないように改めて確認しておいてください。

さて,昨年の7月,日本コンクリート工学協会開催の「骨材の品質とその有効利用に関する講習会」で,「骨材の品質と有効利用に関する研究委員会」(委員長:國府勝郎首都大学東京名誉教授)が,骨材の品質規格を見直す提案をおこないました。
2005年から行われた骨材業者や生コン業者からのアンケートを考慮し,取りまとめられたものです。

アンケートの結果の抜粋
  1.石炭・亜炭などで密度1.95g/㎝3液体に浮くものの試験は,現状に即さないので不要
  2.絶乾密度2.5g/㎝3以上,吸水率(粗骨材)3.0%以下(細骨材)3.5%以下   →
                                                                       絶乾密度2.4g/㎝3以上,吸水率4.0%以下
  3.微粉分量は石灰石の使用を考慮して,2倍程度に緩和

 

試験方法の概要
(番号は,分野別認証指針〔(レディーミクストコンクリート)JIS Q 1011:2005〕付属書1付表1 品質項目に記載されているもの)

       
すり減り減量
試験規格番号 JIS A 1121 :2007
試験規格名称 ロサンゼルス試験機による粗骨材のすりへり試験方法
試験用装置及び器具 ロサンゼルス試験機
(JIS B 1501)
はかり ひょう量10㎏以上,目量1g以下
乾燥機 105±5℃に保持できるもの
ふるい (JIS Z 8801-1)
       
安定性
試験規格番号 JIS A 1122 :2005
試験規格名称 硫酸ナトリウムによる骨材の安定性試験方法
試験用器具 ふるい (JIS Z 8801-1)
金網かご
容器
はかり 細骨材 目量0.1g以下
粗骨材 目量  1g以下
乾燥機 105±5℃に保持できるもの
試験用溶液 硫化ナトリウム (JIS K 8986)(JIS K 8987)
    塩化バリウム (JIS K 8155)
有機不純物
試験規格番号 JIS A 1105 :2007
試験規格名称 細骨材の有機不純物試験方法
試験用器具 はかり(細骨材計量) ひょう量 2㎏以上,目量0.1g以下
はかり(タンニン酸) ひょう量10g以上,目量0.01g以下
ガラス容器 メスシリンダ500mL(無色透明有栓)
試験用薬品 タンニン酸
試験用試薬 水酸化ナトリウム (JIS K 8576)
エタノール(99.5) (JIS K 8101)
色見本 みかん色(6YR6.5/13) 色見本を使用する場合(JIS Z 8102)
       
石炭・亜鉛などで密度1.95g/㎝3の液体に浮くもの
試験規格番号 JIS A 1141 :2007
試験規格名称 骨材に含まれる密度1.95g/cm3の液体に浮く粒子の試験方法
試験用器具
細骨材 はかり ひょう量 1㎏以上,目量0.1g以下
ふるい (JIS Z 8801-1)
容器及び金網かご 容器は侵されない,あふれないもの
こし網 (JIS Z 8801-1)
ガラスビーカー 容量1,000mLのもの
粗骨材 はかり ひょう量 5㎏以上,目量0.5g以下
ふるい (JIS Z 8801-1)
容器及び金網かご 容器は侵されない,あふれないもの
こし網 (JIS Z 8801-1)
乾燥機 105±5℃に保持できるもの
試験用溶液 塩化亜鉛溶液 (JIS K 8111)
       

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