2009年3月 1日 (日)

『 折衝 』

ボンド,ベトン・ボンド。今週も,JIS A 5308 と関連規格のJIS改正についてです。
先週の続きで,“ 石 ” の規格 『 JIS A 5005 コンクリート用砕石及び砕砂 』 の改正についてのお話です。

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第2回 JIS A 5005:2009 コンクリート用砕石及び砕砂

■ 微粉分量
 砕砂,砕石の微粒分量は,限度が緩和されましたが,微粒分量のバラツキを考慮して設定
した許容差で管理しなければならなくなります。
 また,微粒分量の最大値を超えないような基準値を設定するように規定されます。

Jisa500520094

 
 まず,砕砂です。

 曲げ4.5(舗装コンクリート)を標準化している生コン工場の場合は,現行および改正後ともに
JIS A 5308 の制約から,砕砂の微粒分量は 5.0% 以下で管理しなければなりません。
 つまり,曲げ4.5 を標準化している生コン工場の砕砂の微粒分量は,基準値を3.0% 許容差
を±2.0%で管理しなければなりません。
曲げ4.5 を標準化していない生コン工場は,基準値を7.0% 許容差を±2.0%で管理してもよい
ということになります。

 一方の砕石です。
 上記の表から,粒形判定実積率が 58%未満 の場合,基準値を 2.0% 許容差を±1.0%で
管理することになります。
 『えっ? ほんとー!』
 よく考えてください・・・わかりますか?
 ここで,書棚のなかにある砕石の 「受入検査精密検査表」 のファイルを点検してみましょう。
 『微粒分量は,0.4%,0.5%,・・・,0.7%・・・ 管理できひんやん !?』
 このデータからすると,砕石の微粒分量は1.0±1.0%(?) で管理しなければならなくなります。
 『あの 私どもは高強度コンクリート大臣認定を取得し,JISでも標準化してるんですけど・・・』
 つまり,この場合は 基準値を 0.5%,許容差は±0.5%とするのでしょうか?
 砕石の微粒分については,よく考えなければなりません。
JIS A 5005 では,
微粒分量の基準値は,生産者(骨材JIS業者) が 購入者(生コンJIS工場) と協議して決定する
こととしています。(骨材業者の皆さん!基準が緩和されただけと誤解してはいけません
 私たちが取引をしている骨材業者には,2種類あります。 
 ひとつは,JISマークを納品書に表示して骨材を納入するJIS認証工場の骨材業者です。
 もうひとつは,JIS表示認証を取得していない骨材業者です。
 砕石・砕砂の規格 “JIS A 5005” は,生コンの規格 “JIS A 5308” と,同じ日の平成21年
3月20日に改正官報が公示される予定です。
 生コンの “JIS A 5308” は猶予期間が設定されます。
 現行のJIS A 5308 :2003は,改正官報公示後6ヶ月間,すなわち,平成21年9月19日まで
有効となります(JIS A 5308 :2009 本分にその主旨が明記されます)。
 一方の“JIS A 5005”は,生コンのように猶予期間は設定されていませんから,工業標準化
法に基づき,改正官報公示後速やかにその改正に対応しなければなりません。
 ここで,次の表をよく見てください。Jisa500520095
 さて,私たちは何をしなければならないでしょうか?
 関西では,砕石・砕砂で JIS表示認証を取得した骨材業者は増加しているとのことです。
 しかし,現時点で納入者の 骨材JIS業者 から,微粒分量等の基準値について 購入者で
ある(生コンJIS工場)に何かしらの連絡を行ったといった話は聞こえてきません。
 “JIS A 5005” の改正官報予定日まであと20日です。
 骨材業者が JISの認証を取得しているかどうかに拘らず,私たちは生コンの 「品質」 を振り
かざして骨材業者と折衝しなければなりません。

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そうですね。忘れてはいませんよ。5項目のうちの2つ目ですね。
『なぁ~んだ』との声が聞こえそうです。
生コンJIS工場が,遵守しなければならない基準類の2つ目。
それは,当然のごとく 「JIS」  です。
生コンの場合は, 『 JIS A 5308  レディーミクストコンクリート 』 がそれに該当します。

20090301    

   今週は目がかゆくて かゆくて。
                     by ベトン・ボンド

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