出荷室長が,新たなテーマを提言
グループHiRACでは,常にテーマを掲げ,新たな挑戦をしてきました。
今回は,兵庫大阪 末吉出荷室長から,コンクリートの運搬工程に関する提言がとどきました。
各部門の担当者は,この提言に対する取り組みに積極的に参加するようにしてください。
出荷室長の提言
① 夏季における生コンクリート運搬時の温度管理
ここ数年,近畿地方において夏の気温が30℃(真夏日)を迎える日数が多く,35℃(猛暑日)となる日も少なくありません。
高温は,生コンクリートにとって天敵です。
運搬中にも水分が蒸発し,スランプは著しく低下します。
また,荷卸し時の生コンクリート温度が35℃をこえる場合は,打設しないように規定されています。
コンクリート温度を1℃下げるためには,セメントの場合で8℃,水で4℃,配合で一番ウェイトを占める骨材の場合でも,骨材の温度を2℃下げる必要があります。
これらの材料による温度調節はもちろん,大半が鉄でできているアジテータ車(ミキサー車)の温度上昇を抑制するための研究にも取り組む必要があると考えています。
② 運搬中のドラム逆転事故
生コンクリートの運搬中にドラムを逆転し,道路上や現場内に生コンクリートを流出させる事故が頻発しています。
運転席のドラム操作レバーには,古くから逆転防止ロックが装着されていますが,逆転事故は後をたちません。
ロック操作さえしていれば,常識的には事故は起こりえないはずですが,現行の装置ではヒューマンエラーを防止できないのが現状です。
そこで,大手特装メーカーと協力し,逆転状態を視覚的・聴覚的に運転手に警告する装置の開発に着手しました。
完成時期は未定ですが,逆転事故の大幅な減少に貢献できるものと確信しております。
以上