『 世代交代 』
ボンド,ベトン・ボンド。
またまた少し間が空いた事を深く反省しています。
皆様,GWをどのように過ごされましたか? 十分な休息は取れましたか?
さきほどまで,「第8回 JIS A 5308 : 2009 レディーミクストコンクリート」 を書くつもりでしたが,今回はGWなのでアカデミックなお話は止めます。
さて,みなさん “ マニー・パッキャオ ” を憶えていますか?
そうです。あの “ アジアの英雄 ” です。
忘れた方は,当ブログの 『 金星 』を御覧下さい。
5月3日(現地時間では5月2日)ラスベガスMGMグランドで,ボクシングのBIGタイトルマッチが行われました。
あのパッキャオ(フィリピン)が,イングランド出身で “ ヒットマン ( 殺し屋 ) ” との異名を持つ リッキー・ハットン の世界タイトルに挑戦しました。
4月30日(現地時間4月29日)記者会見の内容です。
・ リッキー・ハットン
『 試合について話すつもりはない。
ネット,雑誌及び新聞ではパッキャオが有利と言っている。
だが,ビビったりはしない!
この階級でずっと戦ってきたんだ。
デブでビールばかり飲んでいるイギリス人が世界に衝撃をあたえる。
これは東洋と西洋の戦いでもあるんだ。
決着はリングの上でつける。』
・ マニー・パッキャオ
『 アンダーカードで試合をする選手達の幸運を祈ります !
神に感謝します。 「チーム・パッキャオ」 のみんなにも。 特に支えてくれた妻や母にも。
そしてアメリカの皆さんのおかげで,こんな大きな試合ができます。
本当にありがとう。』
この記者会見を聞くと,同じ東洋人としてパッキャオを是が非でも応援しなければならないという気になります。
いよいよ,両者リング上で拳を会わせます。
両者の身長は,公式記録によるとパッキャオが 169㎝,ハットンが 168㎝とされていましたが,ゴングが鳴った瞬間,パッキャオがハットンと比べてひとまわり小さく見えました。
それもそのはずで,パッキャオはフライ級から階級を上げてきましたが,ハットンはずっと同じ階級で戦っていました。
・ 1R
体格差を使ってハットンがプレッシャーをかけます。
このため,序盤にパッキャオがロープ際に追い込まれるシーンもありましたが,
パンチはパッキャオに当たっていない様子・・・。
一方のパッキャオは,ハットンの突進にフックを合わせようとしている模様。
残り1分となる頃,パッキャオの右フックがヒットし,ハットンがひざから倒れて
ダウンします。
立ち上がったハットンに,パッキャオがラッシュをかけ,左フックで再びダウン
を奪います。
しかし,ハットンが立ち上がったところで1R終了のゴングが鳴り響きました。
・ 2R
ダメージの残るハットンが,再びプレッシャーをかけます。
1R では体格差を感じましたが,今ではハットンの方がパッキャオより小さく
見えます。
2R 残り10秒となったとき,パッキャオの左フックが,ハットンの顎先端を捉
えます。
一瞬の出来事でした。
ハットンはリング上で失神しています。
テクニカルノックアウト・・・。
再び,世界に衝撃が走ります。
写真( http://d.hatena.ne.jp/yamada0329/20090503#p1 )
・ 勝利者インタビューを受けたパッキャオは,
フックでKOしたことに対して次のように答えました。
『 我々は,戦略としてフックを練習してきました。』
彼がチームで戦っていたことに,大変感動しました。
この栄光の陰で,一人の英雄が現役引退を表明しました。
オスカー・デ・ラ・ホーヤーです。
前人未到の 6階級制覇を果した,彼の偉大なキャリアをファンは忘れることはないでしょう。
昨年12月,この英雄を,アジアの大砲 バッキャオ が越えていきました。
“ 世代交代 ”
座を明け渡す側も,越えていく側にとっても,残酷でつらい言葉です。
前任者はその功績を,後任者の踏み台にしなければならず,
後任者は前任者より,一層高く跳ばなければなりません。
しかし,未来を切り拓くためには,後進者を育てること,
そして自分を踏み越えさせなければなりません。
HiRACの,チーム堺臨海の皆さん,チーム兵庫大阪の皆さん
末広がりの未来とするため,日々たゆまぬ努力を続けましょう。
by ベトン・ボンド