『 診断士 』
ボンド,ベトン・ボンド。
今日は,"コンクリート診断士"のお話です。
さて,先日ボンドの親友が,コンクリート診断士を受験するために必須の講習会を受講しました。
この診断士制度は,21世紀を迎えた2001年から始まりました。コンクリート工学協会が,マークシート(四肢択一問題)と論文試験をおこなって合格者に称号として付与しています。
また,講習会受講の有効期限は2年とされており,2回試験に落っこちると再度講習受講から始めなければなりません。
現在,土木であれ建築であれ,建物は鉄筋コンクリートが使われますが,土木・建築材料としては意外に新しく,100年くらいの歴史しかありません。
建物を作る場合コンクリートは,大変便利な材料です。それは型枠を組んで流し込むため,好きな形や大きさを作ることが出来るからです。
" のり "の役割を果たすセメントは,水に触れると化学反応を起こして硬化し,圧縮力は強くなります。
セメントの化学反応は,急激に進んだ後も徐々に進むことから,条件が整う場合,コンクリート強度は増進し続けるといわれています。
このため,火害等のヤケドした場合は別として,コンクリートは時間が経過すればするほど強度が大きくなる,すばらしい材料であると考えられていました。
ところが,その理想材料も年をとるにつれて,老化により体力が衰えたり,病気になる等,劣化することが明らかになりました。
現在,コンクリートの劣化は,8種類に分類されています。 各劣化は,影響の度合から次のように分類できると思います。
劣化で恐ろしいのは人体同様,劣化現象が複合して発生することです。
・ ガ ン : 塩害
・ 糖尿病 : アルカリシリカ反応
・ 老 化 : 中性化,疲労,風化
・ ケ ガ : 凍害,火災,化学的腐食
コンクリート診断士は,いわばコンクリート構造物の健康診断をおこなう医者になることです。
ボンドは,コンクリート主任技士とコンクリート診断士を比較すると,診断士の試験のほうが難しかったと感じています。
一方,コンクリート補修を生業としている人たちは,診断士試験を大変簡単な試験であると感じる方が多いと聞いています。
私たちは,生コンの状態や,施工者が施主に建物を引渡すまでに発生するジャンカ等初期欠陥は,日常業務の中で経験を積むことができます。
ところが,コンクリート構造物の健康診断をおこなう診察方法や,健康を回復させるための手術方法については,範疇外であり試験機器すら触れることが皆無だと思います。
そこで,診断士取得には,まず調査方法と補修・補強方法について,過去問を繰り返し解くといった学習(訓練)をする必要があります。
受験資格区分Aで診断士の試験を受ける場合,試験概要は次のとおりです。
・ 制限時間 : 3.5時間
・ 問 題 : 四肢択一50題,論文2題 (必須及び選択)
論文を書くことは大変困難です。それなのに2題も出題されるんです。
論文1題につき1時間,かつ,名前や受験番号の確認を含んだ見直しに15分とすると,四肢択一問題にかけることができる時間は75分になります。
このため,4肢択一問題を75分以内に50題を解く訓練もおこなっておくとよいと思います。
ボンドの経験では,4肢択一で8割以上正解することが,試験に受かる条件でないかと思います。
なかには,4肢択一問題の正解が6割程度で合格した方がいるとのことですから,点数が取れる記述方法があると思われます。
点数が取れる論文の記述内容については不明ですが,所定の字数以上書くことが最低必要になります。
詳しい情報は,以下のホームページを参考にしてください。
コンクリート技士・診断士 試験ガイド
いずれにしても,ボンドは親友が試験に合格することを強く願っています。
今日は,7ヶ月の愛娘がなかなか寝てくれません - ベトン・ボンド -